中小企業庁のM&A支援登録機関、2980件と過去最多を更新
中小企業庁が公募している2022年度のM&A支援機関が1月分までで2980件に達し、過去最多を更新した。しかし一方で、事業承継・引継ぎ補助金の申請数と採択率は頭打ちとなっており、支援の課題も残る。
1984年4月1日、アメリカのスタンフォード大学を卒業したジムサザン(Jim Southern)がNova Capitalを立ち上げたのが初めてのサーチファンドと言われています。ハーバード大学院やスタンフォード大学院で教鞭をとっていたIrving(アーヴィング)教授が経営大学院(MBA)卒業生のキャリアパスの一つとして提唱したモデルが初めて形となった瞬間でした。
Nova Capitalの大きな特徴は当時MBA卒業生であったジムサザン自身の承継企業を探す活動(サーチ活動)のために個人投資家や機関投資家から資金調達を行い、さらに、その後の投資検討費用や投資実行に必要な譲渡金額も投資家から集めたことです。1984年に始まったこのサーチファンドスキームは世界各国に広がり、今日までに550近くのサーチファンドが組成されています。
先日アメリカに渡った際に、現地でサーチファンドを設立し、現在サーチ活動をしているサーチャーと話す機会がありました。メキシコ出身でアメリカのMBAを取得した彼は複数の投資家から資金を調達し、2年間インターンなどを雇いつつ企業への電話やメールを送りアポイントを取り付け、譲渡意思のある企業を探し、直接売主へアプローチをしています。このサーチ活動の進め方は前述したアーヴィング教授が提唱した起源に近しいことからトラディショナル型サーチファンドと呼ばれています。
2年間のサーチ活動の中でサーチャーは企業のオーナーに対して企業譲渡をしてもらえるように資金調達はもちろんのこと、魅力的な事業計画を作成するなど幅広いスキルを身につけます。一般的にサーチ活動中はその活動に専念し企業に属して収入を得ることはありませんから、活動期間の確保を含め、サーチャー自身には大きな負担がかかります。しかしながら、こうした苦労を経験することで将来経営者として成功するために必要なあらゆるスキルが磨かれるのだろうと思い、トラディショナル型サーチファンドに魅力を感じています。
トラディショナル型サーチファンドは一般的なファンドと最も異なる点として、企業の経営者が自身の後継者となる次期経営者候補に投資実行前から会い、コミュニケーションをとっていることです。サーチャーはサーチ活動を行う中で自ら1社ずつ候補企業に出向き、会社についての理解を深め、自身の事業計画も示しながら、後継者候補として認めてもらえるように説得を試みます。
確かにこれらサーチャーの裏にはサーチ活動を支援するファンドや金融機関が存在するものの、あくまで会社を承継して経営を行うのは「田中さん」「伊藤さん」「安藤さん」といった一個人であるサーチャー(後継者)です。これらのサーチャーは経営者と直接接し、一対一の関係性を深めます。この関係性を構築するからこそ、経営者には企業をファンドという得体のしれない資金の集合体に譲渡するのではなく後継者候補個人に譲渡する気持ちになっていただくことができるのです。
中小企業庁が公募している2022年度のM&A支援機関が1月分までで2980件に達し、過去最多を更新した。しかし一方で、事業承継・引継ぎ補助金の申請数と採択率は頭打ちとなっており、支援の課題も残る。
中小企業庁が2022年度公募を実施している「M&A支援機関登録制度」の登録ファイナンシャルアドバイザーと仲介業者の数が12月公表分で2887件となり、2021年度公募の登録数(2823件)を上回った。
厚生労働省は近く、銀行と証券会社で働く「M&Aアドバイザー」に裁量労働制を適用すべきかどうかの方針を取りまとめる。
日本政策金融公庫は8月5日、国民生活事業の事業承継マッチング支援で「オープンネーム(実名)による後継者公募」を開始した。匿名ではなく実名でのマッチングは画期的な取り組みといえる。
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