
上述した井村屋「あずきバー」の値上げは実に24年ぶりの値上げであった。実は、それと平仄を合わせるように、赤城乳業(注:非上場)の「ガリガリ君」も16年4月1日出荷分から25年ぶりの値上げを実施した。
いずれのアイスも小売価格で60円(税別)から70円(税別)の値上げとなっている。当然、仕切値はさらに低く、木製バーの原料費アップだけでも原価率に相応の影響を与える。
森永乳業の主要得意先はセブンイレブン(17年3月期の販売高に占める割合11.5%)、井村屋の主要得意先は日本アクセス(同28.8%)、三菱商事(同12.1%)となっており、いずれもコンビニや商社相手にシビアな利益率での舵取りをしていく必要があるだろう。
また、サーティワンのような業態にしても、フランチャイジー店舗での売上が落ちれば自社の損益がマイナスに転じるという脆さが露呈したところだ。
今回取り上げた各社の企業努力に思いを馳せれば、普段なにげなく食べているアイスにも、より有難みを感じるのではないだろうか。
文:M&A Online編集部
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春到来。花見や新生活スタートなどで集まって飲食する機会も多い。しかし、その席に並ぶお酒や食べ物、選んだお店がどのような戦略でM&Aを行い事業をのばしてきたのか。ふと思いを巡らせてみたい。