宅配便の「ヤマト」と「佐川」業績見通しの「強・弱」はどこから生まれるのか
宅配便大手のヤマトホールディングスと、佐川急便を傘下に置くSGホールディングスの業績見通しに「強・弱」が現れてきた。この差はどこから生まれるのか。両社の2023年3月期の決算を見てみると。
毎日新聞が6月1日から月ぎめ購読料を引き上げる。値上げは約2年ぶり。三大紙で値上げは5月に実施した朝日新聞に次ぐ。読売新聞は3月末に、向こう1年間の購読料据え置きを宣言済みだ。前回の値上げ局面では読売が先行し、朝日、毎日が追随するまでに2年半を要したが、今回は三大紙の対応が2カ月足らずで出そろった。
全国紙では今後、日本経済新聞、産経新聞の2紙の出方に注目が集まる。
毎日新聞は朝夕刊セット版の購読料(税込み)を現行の4300円から4900円に改定する。朝刊単独の統合版は3400円から4000円となる。資材価格が上昇し、新聞製作に不可欠な用紙代、インキ代などが高騰していることが理由。
5月11日付朝刊1面に「経費削減を進めてきましたが、良質なニュースを安定的に提供するという報道機関としての使命や戸別配達網の維持が揺らぎかない水準です」とする社告を掲載し、読者に理解を求めた。
朝夕刊セット版、統合版とも値上げ幅は600円。これにより、ひと月早く5月に値上げした朝日の購読料と同額となる。過去およそ2年間、毎日の購読料は朝日より100円安かったが、今回、横並びに戻ることになる。
前回の値上げは2021年7月。毎日、朝日が同着の形になったが、新購読料については朝日が4400円(統合版3500円)に対し、毎日が4300円(同3400円)で、100円の価格差が生じた。
2019年1月に先行値上げした読売もセット版は4400円なので、毎日とは100円の開きができた(統合版は同額)。読売、朝日、毎日の3紙の間では戦後、朝夕刊のセット発行を再開(1952年)して以来、購読料の横並びが続いてきたが、これが崩れる一大エポックだった。
最大手の読売は3月下旬、朝日、毎日の値上げを見越したかのように、購読料据え置きのアドバルーンを打ち上げた。朝刊1面に「物価高騰が家計を圧迫する中で、信頼に応える新聞の使命を全うしていくため、少なくとも向こう1年間、値上げしないことを決定しました」という記事を載せた。
新聞用紙最大手の日本製紙は2月末、4月納入分から1割程度の引き上げを発表。インキ各社の値上げも相次いだ。昨年来の資源価格の高騰や急激な円安などが引き金だ。
購読料引き上げは読者減を避けられないが、かといって据え置きは台所事情を考えれば、容易ではない。購読料への転嫁が時間の問題とみられていた中で、読売の凍結宣言は新聞業界をあっと言わせた。
実は、読売の値上げ凍結宣言はこれが初めてではない。いわば、伝家の宝刀ともいえるものだ。
50年近く前の1976年3月、「本紙、むこう1年間購読料を据え置き」という社告を掲載した。当時、第一次石油危機後の狂乱物価がなかなか収まらず、家計を苦しめていた。この購読料据え置きは朝日を逆転し、読売が部数トップに立つきっかけになったとされる。
今回、朝日、毎日の値上げで注目されるのは4900円という価格(統合版4000円)。読売と500円の価格差(統合版では600円の差)が生じるうえ、日経と朝夕刊セット版、統合版の購読料がともに同じとなる。日経とはこれまで一貫して1割程度の価格差があったが、朝日、毎日の購読料と初めて並ぶ異例の事態でもあるのだ。
全国紙では今後、日経と産経の対応が焦点となる。日経は2017年7月に現行価格に改定して6年近く。一方、産経は2021年8月に、朝日、毎日の値上げを受けて1カ月遅れで追随した経緯がある。
◎全国5紙の購読料・即売価格(税込み。毎日新聞=6月1日からの新価格、夕刊は据え置き)

文:M&A Online
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