ジェイソン・ステイサムは水泳・飛込競技のイギリス代表チームに所属した後に、ファッションモデルに転向しました。彼がモデル契約をしていたイギリスのアパレルブランド「フレンチコネクション」がスポンサーだったことが縁で、ガイ・リッチー監督のデビュー作『ロック、ストック、トゥー・スモーキング・バレルズ』に出演する機会を得ます。1998年のことです。
デビュー作で早くもガイ・リッチーがクリエイターとして注目されるようになると、アメリカ資本が入った2作目の『スナッチ』には、ブラッド・ピット、ベネチオ・デル・トロといったトップスターが監督の才能に惹かれて出演します。
その結果、引き続きメインキャストとして出演していたステイサムにも大きな注目が集まるようになりました。映画監督ガイ・リッチー誕生の瞬間は、映画俳優ジェイソン・ステイサム誕生の瞬間でもあったとも言えるでしょう。
その後、ステイサムは『トランスポーター』や『エクスペンタブルズ』シリーズなどの大ヒットアクション映画の常連となり、「ワイルド・スピード」にも招聘されるようになります。彼はスタントマンを使わない姿勢でも知られていて、50歳を超えた今でもキレのあるアクションを披露してくれています。
今後も「エクスペンタブルズ」と「ワイルド・スピード」の新作に出演することが決定しており、しばらくはアクションスターとしてのステイサムを堪能することが出来そうです。
映画『キャッシュトラック』は犯罪アクション映画である一方で、意外にもドラマパートでも魅せる作品になっています。一癖も二癖もあるキャリアのある共演陣との絡みの部分など、言葉少なに表情だけでHの真意を表現しきった“演技派”ステイサムにも要注目です。
ガイ・リッチー監督お得意のクライムサスペンスということもあって、練りに練った演出&脚本とステイサムのカリスマ性の相性も抜群です。円熟味たっぷりのクライムサスペンスとして、素直に楽しめる作品に仕上がっています。
文:村松健太郎(映画文筆家)
キャッシュトラック
原題:Wrath of Man
監督: ガイ・リッチー
出演:ジェイソン・ステイサム、スコット・イーストウッド、ホルト・マッキャラニー、ジェフリー・ドノヴァン、ジョシュ ハートネット
配給:クロックワークス
2021年製作/118分/G/アメリカ・イギリス合作
©2021 MIRAMAX DISTRIBUTION SERVICES, LLC ALL RIGHTS RESERVED.
10月8日(金)より新宿バルト9ほか全国公開

『ビリーブ 未来への大逆転』は、1970年代の米国で根深い男女差別の解決に挑む、後に最高裁判事まで上り詰めるルース・ベイダー・ギンズバーグの若き日を描いた作品。
従業員が勤務先から着服する横領事件は後を絶たない。今回は、銀行で働く平凡な主婦が、ふとしたきっかけで横領に手を染め、転落していく様を描いた映画『紙の月』を紹介する。
『Mank/マンク』『あと1センチの恋』のリリー・コリンズと『ミッション:インポッシブル』シリーズや英国製コメディーでお馴染みのサイモン・ペッグが共演したスリラー作品。
多額の負債を抱える架空の町「緑原町」を舞台に、故郷の町長へ転身するエリート商社マンの奮戦を描くビジネスドラマ。美しい北海道の自然を背景に、渦巻く権謀術数に立ち向かう若き町長を大泉洋が熱演する。
『ピエロがお前を嘲笑う』は、2014年にドイツで公開され大ヒットを記録したサスペンス映画です。トリッキーな仕掛けが満載でエンディングについてはアッと驚くこと間違いなしの展開が待っています。
ガイ・リッチー監督の映画『ジェントルメン』が本邦公開となりました。本作品を一言で表すとすれば、通好みの演技合戦が楽しい「群像クライムサスペンス」でしょうか。
『ザ・コンサルタント』は、裏社会で生きる会計士が巨大企業の不正に裁きを下すダークヒーローアクション。自閉症という裏テーマが作品に深みを持たせており、ヒューマンドラマとしても見ごたえのある作品だ。