単体決算で完成工事総利益額の内訳が判明した55社の完成工事総利益率(完成工事利益÷完成工事高)は10.6%で、前年度6.8%から3.8ポイント改善した。
東日本大震災以降、人件費や資材が高騰し採算悪化に悩まされてきた建設業界だったが、2016年3月期は不採算工事も一巡し、官公庁をはじめ発注者が労働者不足に伴い労務単価を引き上げるなどの対応をしたほか、鋼材や石油など資材価格が落ち着いたこともあって改善した。完成工事総利益率は2014年3月 期が5.9%だったが、2016年3月期は10.6%とほぼ2倍増に改善した。
完成工事総利益率が最も高かったのは、ライト工業(株)(TSR企業コード:291002404、法人番号:7010001008811)の20.1%(前期18.5%)。次いで、(株)テノックス(TSR企業コード:290626730、法人番号:010401018815)の17.3%(同 13.2%)、日特建設(株)(TSR企業コード:291151353、法人番号:7010001053304)の16.3%(同16.0%)など、土木 工事を主体とする企業が目立った。
60社の単体決算で、完成工事高の内訳が「建築」と「土木」に分類可能な56社を集計した。建築工事の完 工高は、合計7兆3,418億3,300万円(前期比4.0%増)だった。土木工事の完工高は、合計4兆1,795億5,500万円(同4.8%増)で、 建築、土木ともに増収率は4%台だった。
2016年3月期は、東日本大震災の復興工事、アベノミクスによる公共事業の発注増、首都圏を中心とする大規模再開発やインフラ整備などで、建築、土木 ともに好調に推移した。だた、施工技術者の不足から工事原価が上昇したことで選別受注の傾向が強まり、建築、土木工事以外(その他)の完工高は前期より減 少した。
60社の2016年3月期の受注高合計は、12兆8,146億600万円(前期比3.7%減)だった。受 注高は前期よりマイナスとなったが、前々期(2014年3月期)との比較では4.4%の増加だった。前期より受注高が増加したのは30社(構成比 50.0%)、減少は30社(同50.0%)だった。
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