ただ、「ミニ新幹線」は在来線のレール幅を広げただけなので線形(カーブなど)が高速走行に適しておらず、最高速度はフル規格の時速240~320kmよりも大幅に遅い同130kmに抑えられている。それでも乗り換えなしに移動できるメリットは大きく、秋田・山形新幹線は競合する航空路線の需要を奪っている。
一方、四国新幹線で有力視されている「スーパー特急」は「ミニ新幹線」とは全く逆の発想で、レール幅は在来線と同じ1067mmだが、路盤やトンネル、高架橋といった構造物をフル規格同様に整備。その結果、線形は改善され、同200km以上の高速走行が可能になる。最大のメリットは在来線との相互乗り入れできることだ。
つまり松山駅が「スーパー特急」による四国新幹線の終点になっても、同駅以遠の大洲駅や宇和島駅といった在来線の駅まで乗り換えなしの直通運転が実現できる。問題はレール幅が異なる新幹線路線と相互乗り入れできないことだ。
この問題を解消するため、四国新幹線はレール幅を在来線用と新幹線用に変更できるFGTに期待をかけたのだ。しかし「スーパー特急」方式で建設する予定だった長崎新幹線が、一般の新幹線より車両関連費が2倍かかり技術的にも安定運行が難しいとしてFGTの採用を断念した。
JR四国が単独でFGTを開発・運用するのは不可能で、「スーパー特急」がダメとなると「ミニ新幹線」かフル規格による整備しかない。が、「ミニ新幹線」は速度が遅く、東京と直結されなければ導入効果は薄い。九州新幹線ですら認められない東海道新幹線との相互乗り入れは、四国新幹線が開通しても難しいだろう。
ましてや人口減や高齢化が全国よりも早いペースで進む四国で、今からフル規格の新幹線を整備するのは現実的ではない。今後、新幹線が瀬戸内海を渡り四国地方に延伸する可能性は、ほぼゼロだろう。可能性があったとすれば、本四架橋を児島・坂出ルート1本に絞り、1970年代末までに全線開通させることだった。
この時期に道路新幹線併用橋が完成していれば、同橋を軸に松山、高知、高松、徳島の4県所在地を結ぶ四国新幹線が、すでに営業を開始していたかもしれない。本四架橋をめぐる愛媛、香川、徳島の「自県ファースト」が、四国を「新幹線空白地」にした最大の原因なのだ。

文:M&A Online編集部
経済産業省の事業再編研究会は5月22日、事業再編の促進に向けた検討課題に関する報告書をまとめた。経産省は今回の報告書に基づき、6月末をめどに正式な「事業再編実務指針」を策定・公表することにしている。
新型コロナウイルスの影響が企業の設備投資に影を落とし始めた。先行き見通し難を理由に設備投資を計画する企業が減少する中、生産性の向上やテレワーク導入に関する投資が目立ってきた。
政府は新型コロナウイルスの緊急経済対策としてまとめた2020年度補正予算に、中小企業の事業承継支援策を盛り込んだ。総額100億円を投入し、新たな補助金制度や全国ファンドの創設などを推進する。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、週明け13日も臨時休業や延長を決める外食・サービス企業が相次いだ。日本スキー場開発では長野県などで運営するスキー場の早期営業終了を決めた。
経済産業省は3月13日、大手電力会社の発電事業と送配電事業を分社化する法的分離(会社分割)を認可した。
政府は3月10日、中小企業の事業承継の円滑化などを支援する中小企業成長促進法案を閣議決定した。開会中の通常国会での成立を目指す。