「シリコンバレーは日本企業を求めている」|編集部おすすめの1冊
本書は日本企業がイノベーションを起こし、再び世界に影響を与える存在になるための道筋を示しており、どのようにすればイノベーションを起こせるかの具体策が盛り込まれている。
ところが、当時の同社社外取締役指名委員で作家の幸田真音から「潮田さんからは『瀬戸さんが辞めたいと言っている』と説明を受けた」と聞いたことから、自らの解任劇に疑問を持つ。瀬戸は社内外の仲間たちとCEO復帰を目指し、潮田はじめLIXILグループを相手に8カ月にわたる抗争を繰り広げる。
闘争は株主総会にまでもつれ込み、両者は機関投資家や個人投資家を味方につけようと、丁々発止の攻防を繰り広げる。最後の最後まで結果が見えないスリリングな展開に、ドキュメンタリーとして読み応え十分だ。
しかし、本書の醍醐味は実例に基づく「コーポレートガバナンスの教科書」であることだ。何がコーポレートガバナンスを形骸化していくのか、それを防ぐために必要な対応とは?「理想論」ではない、実践的な示唆に富む教材と言えるだろう。
その意味で最も重要なのは、巻末の「あとがきに代えて」だ。株主総会後のLIXILグループがコーポレートガバナンスをどのように制度設計し直し、運用したのかが簡易に説明されている。コーポレートガバナンスが「仏作って魂入れず」にならないための指南書と言えよう。
本書でオーナー経営者の潮田は「悪役」だが、最大の「被害者」であった側面もある。自ら招き入れたプロ経営者の瀬戸以外は、役員も管理職も潮田の顔色を見て忖度するばかりで、正しい情報や助言を与えなかったのだ。
その結果、潮田は不用意な発言をマスコミや社員の前で繰り返すなど、自らの立場を不利にする失敗をしてしまい、株主総会で敗北することになった。油断すると、いとも簡単に「裸の王様」となってしまう経営者にとっても「必読の書」だ。(2022年6月発売)
文:M&A Online編集部
本書は日本企業がイノベーションを起こし、再び世界に影響を与える存在になるための道筋を示しており、どのようにすればイノベーションを起こせるかの具体策が盛り込まれている。
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