JSR社長、世界で戦うには「規模と効率性が重要」
半導体素材大手JSRのエリック・ジョンソン社長はロイターのインタビューで、外国人株主が過半を占める中で経営が制約されていたことが非上場化を決めた理由の1つだと明らかにした。
-医療承継バンクの実績を教えてください。
現時点までの累計で譲受側の開業希望医は59名。うち37名の医師が県内で、残る22名が県外だ。一方で譲渡を希望する医療機関は45施設。医業承継の成立件数は12件で、成立間近な有望案件も数件ある。2022年の医療承継バンク登録者は、開業希望医が21に対して、譲渡希望医療機関が14だった。
登録が多いのは県中18件、県北12件、県南7件の中通り(福島県中部)3エリアで、全県の8割以上を占める。成約件数もこの3エリアが10件と全体の8割以上を占めている。東北新幹線や東北自動車道などの交通インフラが整っていることから、生活環境面で開業希望医のニーズがこの地域に集中しているのだ。
診療科目別では内科が最も多く、次いで外科。そのほかにも耳鼻咽喉科眼科、乳腺外科、心療内科などがある。
-医療承継バンクの課題は?
マッチング希望者、すなわち医療承継バンクの登録件数をいかに増やすかだ。相互の要望をすり合わせるためには選択肢を充実する必要があり、現在の4〜5倍の登録がほしい。そうなるとスムーズなマッチングのためには医師会側も希望者と面接する担当者を増やさなくてはならず、その人件費をどう負担するかが課題になる。
福島県内にこだわらず東北や関東北部で同様の医療承継バンクを立ち上げてもらい、広域で相互融通して医業承継に取り組む必要もあるだろう。すでに複数の県で取り組みが始まっている。
-過疎化や高齢化などに直面する医療危機に、医業承継はどのような解決策を提示できると思いますか?
福島県の医業承継バンクの登録や成約を見ても、交通の便が良い都市部に集中する傾向がある。医業承継だけで医療危機問題を解決することはできない。自治体が競争して開業医や医療機関を呼び込む環境づくりに取り組む必要がある。
福島県内では新設医院に10年間で5000万円の補助を出す自治体もあるが、医療機関での新規雇用や税収、地域医療の充実による人口流出の防止、移住者の誘致といった経済効果を考えれば安いものだと思う。
◎石塚 尋朗(いしづか・じんろう)氏
慶信會石塚醫院院長、日本臨床内科医会学術委員会委員長。1951年仙台市生まれ、1978年東北大学医学部卒。同大消化器内科勤務を経て、1985年に渡米。ワシントン大学(ワシントン州シアトル)とテキサス大学(テキサス州ガルベストン)の医学部で上級研究員として、がんの先端医療研究に取り組む。一時帰国を経て1990年に再渡米し、テキサス大で准教授や客員教授を歴任。実父が福島県小野町で開業した石塚醫院を、1994年に引き継ぐ。2010年に福島県医師会理事、2014年から同常任理事。
取材・文:M&A Online 糸永正行編集委員
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