
M&Aの仲介とFAの違いを、数値をもとに比べてみます。
少ない人数で高額取引を決めているM&A仲介やFAは、従業員1人当たりでどれだけ稼いでいるのでしょうか。
| 業種 | 企業名 | 従業員数 | 1人当たりの売上高 | 1人当たりの営業利益 |
|---|---|---|---|---|
| M&A仲介 | M&Aキャピタルパートナーズ | 143名 | 5600万円 | 2200万円 |
| M&A仲介 | ストライク | 96名 | 3800万円 | 1400万円 |
| M&A仲介 | 日本M&Aセンター | 451名 | 6300万円 | 2700万円 |
| FA | GCA | 426名 | 6200万円 | 800万円 |
| FA | フロンティア・マネジメント |
165名 | 2800万円 | 400万円 |
※有価証券報告書をもとに筆者作成
仲介に比べ、FAは1人当たりの利益が小さくなっています。これは、仲介会社は多くの案件を少ない人数で回している一方、FAは大型案件を複数のチームで動かしているので、原価(人件費)が余分にかかっているのです。そこが仲介とFAの大きな違いとなります。
売上高284億6300万円の日本M&Aセンターと、266億9000万円のGCA<2174>で比較してみましょう。
| 企業名 | 案件数 | 1案件当たりの売上高 | 1人当たりの案件数 |
|---|---|---|---|
| 日本M&Aセンター | 770件 | 3600万円 | 1.7件 |
| GCA | 145件 | 1億8400万円 | 0.3件 |
※案件数は直近通期の成約件数。有価証券報告書をもとに筆者作成
日本M&Aセンターは年間770の案件を成立させています。従業員数は451人なので、1人が1.7件を見ている計算になります。一方、GCAは426人で145件です。3人で1つの案件を成立させていることになります。
FAは大規模案件を取り扱ってきた専門家の集まりです。高報酬の知識集団を総動員して、巨額のM&A案件を扱っている姿が浮かんできます。
M&A仲介もFAも間違いなく激務です。広範囲の知識量を求められるだけでなく、その深さも要求されるからです。経営と現場の両方を知り、さらに競合などの業界動向にも強くなければなりません。場合によっては外国語も必要となります。
調査や分析、書類の整理に膨大な時間がとられます。それを極めて限られた人数で行わなければなりません。
そして何より、職務に忠実で誠実な人物であることが求められます。仕事に忙殺されて、クライアント企業の信頼を失ったらすべてが水泡に帰します。M&Aはビジネスの総合格闘技と言われます。あらゆるスキルや知識、性質のすべてを投げ込んで行う仕事といえます。
結果として、それが高収入へと結びついているのです。
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