【会計・新基準】収益認識とプライシング
今回の会計コラムでは、「収益認識に関する会計基準」における価格の扱いと、商品やサービスの値決めについて取り上げます。
経営者による資産の不正流用は、一般的にはオーナー経営者又は経営者としての在任期間が長いなどで、たとえ周囲が何かおかしいと気が付いたとしても「おかしいとは言えない」状況で生じることになります。
資産の不正流用は、最も発生件数が多い不正の手口です。ほとんどの場合が、私腹を肥やすため、個人の金銭欲を満たすために行う事が多いものです。このため、通常は、不正実行者の上司や同僚等が気付きさえすれば、それなりに行動が起こされ、是正がされていきます。そして、このような不正を「早く気付く」ための仕組みが「内部統制」です。
つまり、不正リスクを十分軽減するような適切な内部統制が整備され、そして当初想定した通りの運用が確実に行われることで、資産の不正流用リスクは抑えることができます。
しかし、不正の実行者が経営者であった場合、経営者が、内部統制を無視したような指示を出すことにより内部統制が無効化されてしまうことがあります。
具体的には、たとえルール上は認められていないような経営者家族の私的な旅行の代金について「請求書」と「支払申請」が経理財務部門に回付されてきたとします。経理財務部門は誰の申請であったとしても「社内ルールではこのような支出は認められない」とルールを楯にして、突き返すことができます。
これは、会社の経費の公私混同を防ぐための内部統制の仕組みです。
しかし、その申請が経営者の支出であった場合、経理財務部門としては「突き返しづらい」という心理的なハードルがあるでしょう。また、たとえ勇気のある経理財務担当者が「この旅行代金は私用でしょうか。それとも社用でしょうか。」と聞くことができたとしても、例えば社長室から「社用です」と言われてしまえば、踏み込んで指摘し、突き返すことはほぼ不可能ではないでしょうか。
そして、その社長が先ほど指摘したようにオーナー経営者やカリスマ経営者であればなおさらのことです。
では、内部統制は経営者の資産の不正流用に全く無効かといえば決してそうとはいえません。不正流用に関する内部統制が整備、運用されている会社においては、経営者といえどもそれを無効化するのには結構な手間と労力がかかるものです。
また、普段からコンプライアンスや倫理を語っている本人が、例えば公私混同と取られかねない支出を指示すること自体、自分の発言との矛盾に違和感があり、心理的なハードルが高くなることは間違いありません。経営者不正に対しても内部統制を矮小化することなく、地道に整備・運用していくことは重要と考えます。
そして最近は、内部通報制度や内部告発により、公私混同の事実が社外に伝えられるという時代になりました。平成28年度の消費者庁の調査では従業員3,000名以上の会社での内部通報制度の設置率は99.2%(ちなみに1,000名~3000名の会社でも93.5%)、そのうちの77%が外部受付窓口を持っています。
今回のゴーン氏の件が記者会見で言及されたように本当に内部通報から発覚したことかどうかはわかりませんが、「経営者の公私混同は、内部通報又は告発という形で外に出るんだ」ということが広く認識され、経営者も含めて緊張感が出るようであれば、それはそれでいい効果があったのではないかと思います。
今回の日産の件では、経営者の力が非常に大きく、内部通報への対応として司法の力を借りるというかなり特殊な状況ですが、そのような場合は稀で、通常は経営者の公私混同、不正支出があった場合には、監査役や社外取締役が十分な監督機能を発揮すれば、詳しい調査が行われることになるでしょう。
今回の会計コラムでは、「収益認識に関する会計基準」における価格の扱いと、商品やサービスの値決めについて取り上げます。
親会社と子会社からなる企業グループにおいて、各社の会計処理は統一しておく必要があるのでしょうか。親会社と子会社の会計処理について確認してみたいと思います。
公認会計士・監査審査会は中堅の監査法人アヴァンティアに対し、運営が著しく不当であるとして金融庁に行政処分などの措置を講じるよう勧告した。
生産性向上が求められるのは製造・生産の現場だけでなく、財務経理の業務についても同様です。言葉を変えれば業務改善ですが、今回は財務経理業務の改善について考えてみたいと思います。
仮想通貨による資金調達方法、ICO(Initial Coin Offering)を紹介。会計処理上でのICOの考え方、ICOを行ったメタップスの会計処理の事例も交えながら考察します。
東芝の一件で注目を集めた「監査意見」という言葉。その概要を解説した上で、東芝の監査意見をはじめ、監査法人の実情やその付き合い方について、考察します。
近年、海外では「金融機関」がCVCを設立するという動きが見られている。金融機関がCVCを設立することの意味は何なのか。日本の金融機関の動向にも触れながら解説したい。
4回にわたり「連結会計とM&A」について解説してきました。最終回は、M&Aが行われた際に、その態様(スキーム)によってどのような連結会計処理が必要となるか紹介したいと思います。
東証は上場企業に対して2017年3月期末から決算短信の簡素化を認ました。決算短信の自由度の向上について考えてみたいと思います。
日本取引所グループは、2016年の新規株式公開企業数が前年より約1割少ない84社になると発表しました。IPOが減少した理由について考えてみたいと思います。
コーポレートガバナンスは、企業統治と訳されることがあります。今回は、素朴な疑問として、コーポレートガバナンスが強化されれば、企業業績が良くなるのか、というテーマについて考えてみたいと思います。
昨年7月トヨタは社債のような株式を発行した。これは、コーポレートガバナンス上いろいろな話題を提供した。ここで一度、どのような株式だったのか、そして何が問題だったのかをまとめておきましょう。