印刷業界最大手のTOPPANホールディングス<7911>が、アニメやマンガなどの日本発コンテンツ事業の次に選んだのは、SNSやEC(電子商取引)などのネットビジネスだった。
同社は2024年3月にSNS広告とEC支援を行うココラブル(東京都渋谷区)の全株式を取得し子会社化した。
2024年2月に買収した英国で日本文化の発信イベント「HYPER JAPAN」を運営するCross Media(ロンドン)に次ぐものだ。
TOPPANは2026年3月期を最終年とする3カ年の中期経営計画で、M&Aによる非連続な成長を目指すとしており、今回のココラブルの子会社化もこの一環。この先もまだまだM&Aは続きそうだ。
関連記事はこちら
・TOPPAN「アニメ」や「マンガ」などの日本発コンテンツ関連事業に着手 傘下に収めた英国社を活用
TOPPANはオンラインとオフラインを融合させることでマーケティング成果を向上させる手法であるOMO(Online Merges with Offline)に強みを持っており、ココラブルは商品やサービスの購入や申し込みなどを直接促すマーケティング手法に強みを持つ。
両社が連携することで、ターゲット領域や提供サービスの相互補完が可能になるほか、両社の人材交流などによりWeb広告事業を拡大できると判断した。
今後ココラブルはTOPPANの顧客に対して、ココラブル自体のEC事業のノウハウを活かして、顧客の事業計画や商品企画などを支援する。
帝国データバンクによると、ココラブルの2023年9月期の売上高は30億円(前年度比13.2%増)で、2022年9月期(前年度比1.9%の増収)に続き2期連続の増収だった。
TOPPANはココラブルの子会社化によって、Webでの集客から顧客体験の設計、EC購買までの一連の支援を行う機能を整え「シナジーとして2030年度までに100億円の売り上げを目指す」としている。
TOPPANは現中期経営計画の3年間でM&Aに約1000億円を投じる計画で、デジタル技術で生活やビジネスを変革する取り組みであるDX領域をはじめ、ヘルスケアやメタバースなどの新事業領域でのM&Aに力を入れている。
Cross Mediaの子会社化では、Cross Mediaのリアルな事業と、TOPPANのメタバース事業を組み合わせて事業を拡大し、2030年に20億円の売り上げを目指すとしていた。
中期経営計画の初年度となるTOPPANの2024年3月期は、売上高1兆6450億円(前年度比0.4%増)、営業利益700億円(同8.7%減)の微増収営業減益の見込み。
当初は1.8%の営業増益を見込んでいたが、DX領域での基盤整備のための先行投資などにより、減益を余儀なくされた。
売上高が1兆円を超える同社が、M&Aによって非連続な成長を目指すとなると、次のM&Aは大型案件となる可能性もありそうだ。
文:M&A Online
【M&A Online 無料会員登録のご案内】
6000本超のM&A関連コラム読み放題!! M&Aデータベースが使い放題!!
登録無料、会員登録はここをクリック
建材の卸売りや住宅販売などを手がける住友林業は、米国の子会社DRB Groupを通じて、フロリダ州で戸建て分譲住宅事業を展開するBiscayne Homesの事業を譲り受けた。
三菱電機はフランスの水空調会社AIRCALOを子会社化した。2026年3月期を最終年とする5カ年の中期経営計画に沿ったもので、今後拡大が見込まれる欧州での水空調事業を強化する。
人型ロボット「Pepper」などを手がけるソフトバンクロボティクスは2024年4月に、米国シリコンバレーのフードテックベンチャーが展開していた日本国内での自動調理ロボットの販売事業を譲り受ける。
ローソンの竹増貞信社長が会見でKDDIが実施するTOBについて語った。同社がKDDIとの競合で描く未来のコンビニの姿とは。
米投資ファンドのベインキャピタルは、傘下の買収目的会社BCJ‐80(東京都千代田区)を介して、キャンプ用品を製造販売するスノーピーク<7816>をTOB(株式公開買い付け)で買収する。
キャンプ用品メーカーのスノーピークが、山や海、川、湖などで活動するアクティビティ体験サービスを提供している企業や、アウトドア用品のレンタルやリースなどを手がけている企業の買収に意欲を見せている。
女性用のファッション商品を手がけるサマンサタバサジャパンリミテッドが、株式市場から姿を消すことになった。2024年7月1日にコナカの完全子会社となり、これに先立ってサマンサタバサは上場廃止になる。
争奪戦の構図となっていた福利厚生代行のベネフィット・ワンをめぐるTOB(株式公開買い付け)の帰趨がはっきりしてきた。
リンガーハットが4期ぶりに営業黒字に転換する公算が強まった。2023年3月から11月までの9カ月間の営業損益が黒字となり、残り3カ月のスタート月となる12月も順調に推移しているためだ。