数あるM&A専門書の中から、新刊を中心にM&A編集部がおすすめの1冊をピックアップ。選書の参考にしてみては?
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「病医院の引き継ぎ方・終わらせ方が気になったら最初に読む本」西岡秀樹監修、小山秀喜、岸部宏一、小島浩二郎、池田宣康共著・日本法令刊
厚生労働省の2014年の調査によると2005年に約4700件だった一般診療所の廃止件数が、2014年には約6700件と大幅に増えており、さらに2016年の調査では、一般診療所の医師の年齢は50歳以上が76.6%を占め、60歳以上でも47.3%に達することが分かった。
開業医の高齢化に伴い、廃止の件数は今後も増えることが予想されており、事実、税理士や公認会計士、行政書士などの資格を持つ5人の共著者、監修者らは、昭和から平成初期にかけて開業したドクターから引退について多くの相談を受けているという。
本書はこうした相談や、その解決策を基にまとめたもので、病医院の引き継ぎ方や終わらせ方が気になりだした医師向けに、病医院の相続にかかる税金や病医院のM&A、廃業、解散などについて具体的な事例を盛り込みながら解説した。
4章構成で、第1章では「病医院を取り巻く環境」を、第2章では「廃業・事業承継に関する基本的な知識」を、第3章では「親族内(親子間)承継」を、第4章では「親族外承継(M&A)と廃業」を取り上げた。

M&Aの章では病院のM&Aで気を付けるポイントを紹介。最も重要なのは誰をアドバイザーに選ぶかであるとし、コンサルタント、税理士、M&A仲介業者らの中から、特に医業のM&A分野で豊富な実務経験を持つ専門家に依頼すべきと助言する。
さらにM&Aのトラブルにも触れ、明らかになっている事項が事実であり正確であることを表明し、保証する条項である表明保証条項がM&Aに関するトラブルのほとんどであるとし、この条項の内容を解説した。
そのうえで失敗事例や成功事例を5例紹介し、この中で「譲渡金額の一括払いが無理な場合に、経営指導料として受け取る方法があるが、こうした方法は極力避けるべき。経営が悪化した場合に、 資金の回収が難しくなる」といったアドバイスも加えた。
筆者の一人は「立つ鳥跡を濁さず、できる限りきれいに始末をして終わらせたいものです」と締めくくっている。(2019年8月発売)
文:M&A Online編集部
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