まずは最も重要な点について、簡潔に結論を書こう。株式会社制度を「発明」したのは、ユダヤ教徒ではない。世間には「株式会社制度はユダヤ教徒が作り、その仕組みを使って陰で世界と植民地を牛耳った」という類の「ユダヤ陰謀論」が溢れている。これもまた、西洋キリスト教社会が巧妙なマーケティング戦略の元に流布し続けた「フェイクニュース」である。
むしろ事実は逆だ。ユダヤ教徒は、特に初期のオランダ東インド会社において主役にはなれなかった。筆者はそう理解している...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。