もちろん有限責任制度がなぜ生まれたかということについて、今さら大塚氏の偉業を紐解くまでもなく、全てのコーポ―レートファイナンスの入門書にその理由が記されていることは当然筆者も認識している。
「有限責任制度が生まれることで、投資家は自己の責任とリスクを、出資額を上限して限定できるようになった。この有限責任制度が確立することで、大規模な資本を集めることができるようになった」との説明だ。これは本当だろうか。
この普遍的な原則に全面的な異論を唱えるつもりは全くない...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。