ここで「個人番号(マイナンバー)」と「法人番号」の違いをご説明しましょう。
マイナンバーは、あくまでも自然人(個人)に割り当てられるものです。一方、法人番号は法人に割り当てられます。
マイナンバーはプライバシー情報なので、取扱いがかなり厳重です。本来の目的(租税、社会保障等)以外に使うことは禁じられています。例えば、レンタル業者さんなどが顧客管理のためにマイナンバーを使うのはダメです。
ところが法人番号には、利用範囲の制約がありません。前述の「国税庁 法人番号公表サイト」でも、法人番号の目的を次のとおり公表しています。
法人には、1法人1つの法人番号(13桁)が指定され、登記上の所在地に通知されます。個人番号(マイナンバー)と異なり、原則として公表され、どなたでも自由に利用できます。
例えば、卸売業者さんなどが顧客管理のために法人番号を使うのはOKです。顧客データベース管理はもちろん、営業取引促進利用なども可能です。
法人番号検索サイト上の「本店所在地」については、原則として、登記がされている本店所在地が掲載されます。(法務省から国税庁へ情報が自動的に連絡される仕組みになっています。)
本店所在地について会社法の規定では、以下の通りです。
会社法 第四条(住所)、第二十七条(定款の記載又は記録事項)、第四十九条(株式会社の成立)より(→リンク)
(住所)
第四条 会社の住所は、その本店の所在地にあるものとする。
(定款の記載又は記録事項)
第二十七条 株式会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店の所在地
四 設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
五 発起人の氏名又は名称及び住所
(株式会社の成立)
第四十九条 株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
仮に・・・の話ですが、実際には本店が無い場所を本店として登記をした場合(つまり虚偽の本店を登記するような場合)、商業登記申請上の「本店」も偽ってしまうことになりますね。
商業登記法 第十七条(登記申請の方式)より(→リンク)
(登記申請の方式)
第十七条 登記の申請は、書面でしなければならない。
2 申請書には、次の事項を記載し、申請人又はその代表者(当該代表者が法人である場合にあつては、その職務を行うべき者)若しくは代理人が記名押印しなければならない。
一 申請人の氏名及び住所、申請人が会社であるときは、その商号及び本店並びに代表者の氏名又は名称及び住所(当該代表者が法人である場合にあつては、その職務を行うべき者の氏名及び住所を含む。)
二 代理人によつて申請するときは、その氏名及び住所
三 登記の事由
四 登記すべき事項
五 登記すべき事項につき官庁の許可を要するときは、許可書の到達した年月日
六 登録免許税の額及びこれにつき課税標準の金額があるときは、その金額
七 年月日
八 登記所の表示
3 会社の支店の所在地においてする登記の申請書には、その支店をも記載しなければならない。
4 第二項第四号に掲げる事項又は前項の規定により申請書に記載すべき事項を記録した電磁的記録が法務省令で定める方法により提供されたときは、前二項の規定にかかわらず、申請書には、当該電磁的記録に記録された事項を記載することを要しない。
仮に・・・ですが、虚偽の申請に基づき、法務局の職員さんに登録をさせたとします。その場合、公正証書原本不実記載等の違反となり、罰せられる可能性があります。
刑法 第百五十七条(公正証書原本不実記載等)より(→リンク)
(公正証書原本不実記載等)
第百五十七条 公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2 公務員に対し虚偽の申立てをして、免状、鑑札又は旅券に不実の記載をさせた者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
3 前二項の罪の未遂は、罰する。
もちろん、本店所在地だけではありません。例えば、代表者の住所を偽った場合や、架空の取締役、架空の資本金などを登記申請した場合なども同様です。また、登記だけでなく、住民票届なども同様です。登記申請には真正の内容(真実)を記載しましょうね。
文:メタボ税理士/編集:M&A Online編集部
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