公開日付:2017.05.09
伊豆諸島、小笠原諸島など東京都の島しょ部(4支庁[2町7村])に本社を置く企業(以下、島しょ部企業)は520社だった。人口の約半数を占める大島支庁(伊豆大島、新島、神津島、利島)が274社(構成比52.6%)で、企業が集中している実態がわかった。 産業別では、サービス業他(172社、構成比33.0%)と建設業(168社、同32.3%)が突出し、この2産業で全体の6割以上を占めた。サービス業他では、地域振興や観光関連の特定非営利活動法人(NPO)などの「政治・経済・文化団体」がトップの25社、旅館・ホテルなどの宿泊業は18社あった。港湾工事などの公共事業に依存し、観光資源が重要な経済基盤の島しょ部の特色を反映している。 売上高が判明した328社のうち、売上高10億円以上は12社(構成比3.6%)で、1億円未満は178社(同54.2%)と半数を占めた。売上高トップ10社では7社が建設業で公共事業の底堅さをみせた。
島しょ部の総人口は1995年の3万2,077人から2万6,491人(2015年)と20年で17.4%減少した。また「島しょ地域における観光ニーズに関する現況調査」((財)東京市町村自治調査会)によると、観光客数は全国的な離島ブームが巻き起こった1970年代前後と比較して半分以下の水準に減少している。これまで距離的に離れ、注目されにくい島しょ部では新たな起業も少なかったが、最近は豊かな観光資源が見直され、業歴5年未満の新設企業が1割を占めた。訪日外国人数も好調に増加しており、官民一体の観光資源の売り出し方次第では公共工事に依存した旧来型の経済構造から一気に変容する可能性も秘めている。
※本調査はTSR企業データベース(309万社)から、東京都の島しょ部地域(大島支庁、三宅支庁、八丈支庁、小笠原支庁の2町7村)に本社を置く520社を抽出し、分析した。
島しょ部企業520社の産業別では、サービス業他が172社(構成比33.0%)で最多。僅差で建設業168社(同32.3%)が続く。3位の小売業63社(同12.1%)まで含めると上位3産業で全体の約8割(同77.5%)を占めた。 業種別では、上位3業種までを建設関連が占めた。以下、ガソリンスタンドや土産物販売などの「その他の小売業」26社、地域や経済活性化などを目的とした特定非営利活動法人が中心の「政治・経済・文化団体」25社、介護サービスなどの「社会保険・社会福祉・介護事業者」24社と続く。 このほか観光業の中核となる旅館・ホテルなどの宿泊業18社、農・漁業協同組合など「協同組合」17社などが上位に入り、建設業を筆頭に観光業と漁・農業中心の「島経済」の実態を色濃く反映している。
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