【会計】税効果会計をざっくり説明してみる(2)税効果会計導入の歴史
前回に続き「税効果会計」について、ざっくりと説明をしてみます。今回は、税効果会計導入の歴史を中心にお話します。
前回、前々回に続き、税効果会計についてざっくり説明したいと思います。今回は税効果会計の計算対象とM&Aによる買収時の注意事項についてお話します。
前回のコラムでは、繰延税金資産は”将来の税金支出が減るかもね”というものであって”将来入金(キャッシュイン)があるものではない”とお話しました。繰り返しになりますが、繰延税金資産は恣意性が入る可能性があるので、資産に占める割合が大きい時は、計上に注意しましょう。
税効果会計の繰延税金資産の計算対象となるものは、将来の税金を減らす性質の「一時差異」や「税務欠損金」のみとなります。
将来減算一時差異とは、会計上は費用にしているが法人税上別表4で加算されるもので、将来的に反対の処理(別表4減算)をするものです(いわゆる有税処理をして、将来的には税務上も損金になるもの)。
将来減算一時差異の例
・ 金銭債権の損失処理(有税引当)
・ 棚卸資産の減損(有税引当)
・ 固定資産の減損(有税引当)
・ 減価償却超過額
・ 資産除去債務
・ 未払法人税等(事業税対応分)
・ 引当金・・・製品保証引当金、売上割戻引当金、ポイント引当金、有給休暇引当金、賞与引当金、工事補償引当金、退職給付引当金、役員退職慰労引当金、修繕引当金、債務保証損失引当金、損害補償損失引当金 など
そして、将来減算一時差異の逆の効果を持つものは「将来加算一時差異」となります。
将来加算一時差異の例
・ 固定資産の圧縮記帳を積立金処理している場合など
いわゆる「永久差異」は、将来の税金を減らす要素がありませんので、繰延税金資産の計算対象とはなりません。
青色繰越欠損金の例
・ 役員賞与加算
・ 寄附金損金不算入など
最後に、M&Aによる買収時の注意事項についてお話して、本稿を終わりにしたいと思います。
繰延税金資産を計上しているような会社を買収する場合、仮にその繰延税金資産の資産性が認められないケースでは、その分、買収される会社の純資産が減少する訳ですから、その分、買収する際の連結会計 上の「のれん」が増える可能性があります。そうなると、「のれん」の償却費が増える分、連結会計上の営業利益が減ることになりますのでご注意ください。
また、買収した会社の繰越欠損金は、一定の要件に該当する場合、使用が制限されるケースがありますので御注意ください。
(参考)
法人税法 第五十七条の二(特定株主等によつて支配された欠損等法人の欠損金の繰越しの不適用)
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=340AC0000000034&openerCode=1
以上、税効果会計についてざっくり説明してみました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
[著]節税ヒントがあるかもブログ メタボ税理士さん
[編集・改変]M&A Online編集部
本記事は、「節税ヒントがあるかもブログ」に掲載された記事を再編集しております。
原文をお読みになりたい方は、こちらから
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