満(まん)を引いて度(ど)に中(あた)れば、発して空箭(くうぜん)無し。人事宜(よろ)しく射(しゃ)の如く然るべし。(『言志晩録』 87満を引く心)

●準備の大切さ
矢を当てるにはしっかり弓を引き絞ること。必要なだけ弓を引けていれば外れることはない。仕事の失敗を恐れる前に、しっかり弓を引こう。力をこめて準備をしよう。
最善を尽くすためにも、いかに準備に力を入れるべきか。当たり前のようでも、準備の時間はいつも足りないものです。足りない中で思いきり弓を引くこと。それは、時間がないがために結果に心を捕らわれてしまい、バタバタしてしまうことを避けようと言っているのです。
準備の上手な人は結果に結びつきやすい。わかっていても、準備に手がつかない。焦る。そんな気持ちを静めることも大事なことでしょう。まして、みなさんがリーダーとして行動するときには。
相位(しょうい)に居る者は、最も宜しく明通公溥(めいつうこうふ)なるべし。明通ならざれば則ち偏狭なり。公溥ならざれば則ち執拗なり。(『言志晩録』 126人の上に立つ人の心得)
●リーダーの心得
リーダーは、広い視野を持ち、公明正大であるべきだ。視野を広くとらなければ見抜けない部分が多くなってしまう。公明正大でなければ、人の言葉を無視するただ頑固なだけの人になってしまう。
明通公溥とは、「視野が広く公明正大であること」と解していいでしょう。大臣(相位)といった公職にある人のことを念頭に置いていますが、リーダー全般に通じる言葉です。
頑固さは、リーダーにありがちな態度です。自分だけがわかっている(叡智)といった状態のときは頑固さも必要になるかもしれませんが、あらゆることに頑固になっているとしたら、リーダーとしてはふさわしくないのです。そのために、視野を常に広く確保する。どこにパスを通すか、司令塔はしっかり見えていなくてはなりません。
同時に、自分の置かれた状況とその変化について敏感でなければなりません。情報を新しくし続けるためには、人の言葉に耳を傾けるのは当然でしょう。そして決断の裏づけとして、公明正大であることが求められます。検証可能な、誰にでもわかる理由のある決断です。
常に、こうした姿勢でいるリーダーであれば、スタッフも安心して全力で準備に取りかかることができるでしょうし、手にした灯りだけを頼りに暗い道を進む勇気も得られるでしょう。
次回からは、佐藤一斎が最晩年に記した『言志耋録』から西郷隆盛が選んだ言葉を紹介していきます。
※漢文、読み下し文の引用、番号と見出しは『言志四録』(全四巻、講談社学術文庫、川上正光訳注)に準拠しています。
文:舛本哲郎(ライター・行政書士)
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