
もっとも、現実にはそこまで清廉潔白な人は恐れ多くて近寄りがたい、共感されにくい面もあるでしょうから、公私にわたって加減やバランスこそが現代では求められることになるのです。いわば心の弱さを理由にしない姿勢、とでもいうものでしょうか。
『言志四録』全般に、精神とか天とか自然といった、理解するには難しい概念も多く出てくるのですが、なかでも気、霊についての言及が『言志耋録』には目につきます。西郷もそのなかからいくつかの言葉を選んでいます。自分の本当の姿、その内に潜むエネルギーについて考えを深めたいと思っていたのかもしれません。
欲、心、決断、決意などにまつわる気持ちと葛藤、本当の自分について考えるときに、まるで触媒のように気とか霊を活用してみるのもいいかもしれません。ここでは深くは触れませんが、2つの言葉をあげておきます。
人心の霊なるは気を主とす。「気は体の充(み)てるなり」。凡そ事を為すに気を以て先導と為さば、則ち挙体失措(きょたいしっそ)無し。技能工芸も亦皆是くの如し。(『言志耋録』 77 霊と気 二則 その一)
●霊と気の法則その一
心の神秘的な働きは気によるものだ。「気とは、肉体に満ちているもの」。なにか決断するとき、行動するとき、この気を頼りにして進んでいけば間違いはない。技能や工芸に関しても同様だ。
つまり肉体は欲望に支配されやすいけれども、そこに満ちている気こそが心に正しい道を示しているというのです。気力の充実こそが私たちを正しい道へ突き動かし、一貫性のある決断、行動へとして発揮される、という考えでしょう。
霊光に、障碍(しょうがい)無くば、則ち気乃(すなわち)流動して餒(う)えず、四体軽きを覚えん。(『言志耋録』 78 霊と気 二則 その二)
●霊と気の法則その二
心に備わる神秘的な力をそのまま受け入れることができたら、気が体全体にあふれて不活発になることはない。体が軽くなるのを感じるはずだ。
心のなかにある本当の自分を素直に開放していくことで、肉体に潜む気を全体に行き渡らせることができ、体が軽くなる、というのです。体が軽いこと、それは心のままに自由闊達に決断し行動できる状態なのです。
※漢文、読み下し文の引用、番号と見出しは『言志四録』(全四巻、講談社学術文庫、川上正光訳注)に準拠しています。
文:舛本哲郎(ライター・行政書士)
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