新興国家オランダは新興宗教プロテスタント・カルヴァン派の国家という点以外にも、いくつかの特徴がある。それは「分権主義」と「共和制」だった。オランダが位置した低湿地帯は、無数の水路で国土が細かく分断された、中洲のような土地の集合体だ。これはあくまで筆者の推察だが、このような地政学的事情がオランダが分権的な共和国を形成した理由の一つではないかと思える。
通常、分権国家や共和制は、広すぎる国土を効率的に管理するために必要に迫られて選択する統治形態だ...
今回のコラムは、「経営者の監視ができる仕組み」に関する現行のコーポレートガバナンス制度の有効性を前提としつつ、経営者の不正がなくならない原因について考えを述べてみたい。