米国司法省及び連邦取引委員会は、35年ぶりの改正となる、垂直合併ガイドラインの最終版を公表しました。このガイドラインは垂直合併がもたらす競争への弊害を概観し、当局が当該弊害をどのように評価するかを示しています。
このガイドラインの大部分は、垂直合併による競争法の問題が生じた比較的少数の事例を当局がどのように分析したかを反映しており、その内容は、当事務所の経験とも合致しています。このガイドラインは、「垂直合併はしばしば消費者に利益をもたらす」と確認しつつも「必ずしも無害ではない」ということを警告しています。いずれにせよ、このガイドラインの公表は、近年当局が垂直合併に焦点を当てていることを示しています。
このガイドラインについて意見の一致がみられていないことをふまえると、当局がどのようにこのガイドラインを適用するかを注意深く見続ける必要があるといえます。特に注意が必要な分野の一つは、伝統的な垂直合併とは異なる垂直合併に対する当局の扱いです。このガイドラインのファースト・ドラフトでは除外されていたこの取引の類型は、競合するサプライチェーンの様々な段階にある「補助的な」事業または「斜めの」事業を対象とするものです。
このコメンタリーは、米国における企業買収に関心を有する日本企業等にとって有用な情報になると思い、紹介する次第です。詳細は、“DOJ and FTC Release Final Version of Vertical Merger Guidelines”(オリジナル英語版)をご参照ください。
弁護士 宮川 裕光
弁護士 足立 直子
ジョーンズ・デイ法律事務所 アラート「米国司法省及び連邦取引委員会が垂直合併ガイドラインの最終版を公表」より転載
ここに記載されている見解および意見は執筆担当者の個人的見解であり、法律事務所の見解や意見を必ずしも反映するものではありません。
とりわけEUにおいて対内直接投資活動に対する新たな、あるいはより厳格な規制の実施を加速させたことは、COVID-19パンデミックの影響のひとつといえます。
東京証券取引所は2020年3月18日、「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた対応方針の概要」を公表しました。上場会社に対し、企業活動への影響度合いを踏まえ、実態に応じた柔軟な取扱いを示すものです。
特別配当は買収防衛策としての効果はあるのかー前田道路が実施する今回の特別配当が買収防衛策としての手段である「クラウン・ジュエル(の売却)」や「焦土作戦」ではないかと指摘する声もある。
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最終契約は、M&Aで交わす契約のうち最も重要な契約書です。株式移転の場合は「株式移転計画書」を締結します。相手はまだ存在しない会社なので「契約書」にはなりません。
2019年8月1日から、外国為替及び外国貿易法に基づく事前届出が必要となる対内直接投資等に係る業種及び事前届出が必要となる特定取得に係る業種について、20業種が追加・拡充されることになりました。