売却案件で注目されたのはキリンホールディングスだ。ミャンマー国軍系企業と合弁で運営するビール子会社のミャンマー・ブルワリー(MBL、ヤンゴン)の売却問題が決着することになった。昨年2月に起きた国軍によるクーデターを受け、早期の合弁解消とミャンマー撤退を模索してきたが、合弁会社側がキリンから自社株を買い取る形で最終的に合意した。売却金額は約224億円。売却時期は未定だが、早期実現を目指す。
MBLはミャンマー最大手のビール会社で、キリンは2015年に約700億円で子会社化した...
2021年の日本企業が関与するM&A公表案件は21.1兆円と、前年比13.3%減少し、2017年以来の低水準となった。一方で、日本市場全体の案件数は4963件に達し、過去最多となった。
TOB件数は3年連続で増加した一方で、金額は大型案件が乏しく大幅減に終わった。活発なMBOでは上場廃止を目指す動きが目立った。事業の「選択と集中」志向で、今年もTOBは活発になりそうだ。
M&A分野でも「東京一極集中」は揺るがない。東京都は大阪府を5倍以上引き離す。2021年は静岡が上位10に食い込む。下位グループは西日本に集中し、「東高西低」がくっきり。
2021年(2021年1月1日~12月27日)に上場企業が子会社や事業を売却した案件が過去10年で最多となった。コロナ禍よる景気低迷が要因の一つで、過去最多を更新するのは2年連続。
2021年第3四半期(1-9月期)の日本関連M&A公表案件は16.7兆円と、前年同期から22.6%減少となったものの、1-9月ベースで見ると歴代3位の高水準となった。