パチンコホールの倒産が急増、スマートパチスロの登場で淘汰が加速も
公開日付:2022.09.17
今年8月までのパチンコホールの倒産が20件に達し、昨年1年間の倒産を超えた。コロナ禍から回復基調にあった来店客数も、2022年1月末の5号機完全撤去以降はパチスロの売上が急激に減少し、6号機(射幸性の低い遊技機)への入替えも負担になっている。
11月に登場するスマートパチスロは業界が大きな期待を寄せるが、システム変更を伴う新規則遊技機の交換が必要で体力の落ちたパチンコホールの導入は難しい。体力格差が倒産に直結する事態も現実味を帯びている。
2022年1-8月のパチンコホールの倒産は20件で、2021年間の18件を上回った。9月も4件の破たんが判明し、2014年(32件)以来、8年ぶりに30件台に達する可能性が出てきた。
資金力のあるパチンコホールは、ドル箱を積まない計数機の導入やセルフ式景品カウンターなど、コスト削減を急いでいる。一方で、資金余裕の乏しいホールは効率化の遅れから人員削減も進まず、コスト増で経営が悪化する負のスパイラルに陥っている。
首都圏のあるパチンコホールの総務部長は、「コロナ禍で高齢者の来店数の回復が遅れ、パチンコ台の稼働に影響が出ている」と語る。
ただ、同ホールは高い利益率を維持している。それは「利便性と効率性を高め、コロナ前よりコストを大幅に削減できたことが大きい」と分析する。苦戦するホールは、人件費や電気料金などのコストアップが利益に食い込み、合理化投資をできないことが特徴だ。
苦戦するパチンコホールに、さらなる難題が降りかかる。11月にメダルなどが電子化された「スマートパチスロ」の登場だ。メダルを投入しない次世代機だが、導入には大きな投資がのしかかる。
スマートパチスロは、サーバーやユニットなどシステム投資を含め一台当たり約100万円の設備投資が必要になる。先述の総務部長は、「半導体不足もあり、台の確保が難しい。さらに、システム工事などの業者も奪い合いで、先に押さえることが重要だ」と話す。ホールでは、すでに水面下で機械や工事業者の奪い合いが起きている。
関係者によると、スマートパチスロは現行の規格より射幸性が高く、人気を集める遊技台になる可能性が高いという。
だが、資金力の乏しいホールは、スマートパチスロの導入が容易ではない。このままでは年末年始の稼ぎ時に、スマートパチスロを導入したホールとそうでないホールの間で来店客数に大きな違いが出るかも知れない。
「スマートパチスロ」が、パチンコホールの売上回復の起爆剤と期待する声も多い。だが、コロナ禍で倒産や廃業に追い込まれるパチンコホールは各地で増えている。
いま、パチンコ業界が起死回生の期待をかけるスマートパチスロ、2023年に導入予定の「スマートパチンコ」は、さらに業界淘汰を加速する“諸刃の剣”にもなりかねない。
語学関連の老舗出版社の第三書房は6月30日、事業を停止し、破産申請を渡邉敦子弁護士に一任した。負債総額は1億3269万円(2021年11月期決算時点)。
新電力事業者のFTエナジーは7月1日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債は現在調査中。新電力の倒産は今年に入ってISエナジーに次いで5社目となる。
横浜中華街の老舗中華料理店「聘珍樓横濱本店」などを経営していた運営会社が6月2日、横浜地裁より破産開始決定を受けた。負債総額は約3億円を超える見通し。
2021年度のハンバーガー店の倒産は6件(前年度1件)で、このうち5件はコロナ関連倒産だった。コロナ禍が生んだブームの陰で、好調と不振の2極化が進む。
4月11日、東京地裁より民事再生開始決定を受けていた(株)ミレニアムが再生手続廃止決定を受けた。今後、破産手続きに移行する。
合同会社バイオマスプロジェクト第1号は債権者から破産を申し立てられ4月13日、東京地裁から破産開始決定を受けた。同社は2021年10月に破産したJCサービスのバイオマス発電事業に関わっていた。
民事再生手続き開始決定を受けていたアンフィニが再生手続廃止決定および保全管理命令を受けた。今後破産に移行する。負債総額は86億8764万円(民事再生法申請時点)。
イセ食品の会社更生に至る舞台裏が次第に明らかになってきた。株主と金融機関が会社更生を申し立てる異例の展開は、私的整理の枠組みを反故にし続けたグループオーナーへの不信が背景にあった。
養豚大手の長島ファームは3月2日、鹿児島地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全および監督命令を受けた。負債総額は約32億8600万円。
マレリホールディングスは3月1日、事業再生実務家協会に事業再生ADRを申請した。2020年12月期現在の有利子負債合計(単体)は1兆1707億9300万円。取引金融機関は約30。
ミナト製薬は1月5日、東京地裁から破産開始決定を受けた。取り扱いは青汁、ローヤルゼリーなどの健康食品から化粧品に至るまで多岐に渡っていた。負債額は調査中。
D-LIGHTの関連会社として蓄電池やLED照明器具の開発、販売を手掛けていたD-PROXは12月20日、東京地裁に破産を申請した。負債総額は債権者102名に対し約177億円。
倒産取材の現場では、「新型コロナが影響した」とのセリフをよく聞いた。関係者へのヒアリングでは「枕詞」と化し、破産や民事再生の申立書でも常套句として使われた。だが、それに慣れると本当の原因を見誤る。
産業経済新聞社が全額出資するサンケイ総合印刷は12月6日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。負債総額は約10億円。
高松グランドカントリーは11月24日、高松地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は約46億8000万円。近年は会員の高齢化により退会希望者が増加し、預託金の返還請求が相次いでいた。
パン工房のベルベ(大和市)が再度の資金ショートを起こし11月15日、行き詰まりを表面化した。社長と連絡が取れず、代表交代による破産申請を検討している。
秋田地裁に民事再生法の適用を申請していたわらび座が11月2日、民事再生開始決定を受けた。同社は劇団運営のほか、温泉旅館、地ビール製造なども手掛けていた。負債総額は約14億4600万円。
完全個室の居酒屋経営を運営していたアンドモワは10月29日までに事業を停止した。負債総額は約100億円で、飲食業のコロナ関連破たんとしては最大となる。
「池上彰の学べるニュース」シリーズなど著名な作者の出版を手掛けていた海竜社は9月7日、事業を停止し東京地裁への破産申請を弁護士に一任した。負債総額は約2億4000万円。